プラスチック
石油化学の発展に伴い、現在ではじつに様々な種類のプラスチックが存在します。
工業に用いるため機械的強度などを上げたプラスチックのことをエンジニアリングプラスチックと呼び、耐食性や断熱性、耐摩耗性や電気絶縁性などに優れるなど、様々な特長が挙げられます。
金属ねじに比べて約1/5〜1/6まで軽量化できる点も、プラスチックねじの利点と言うことができるでしょう。
ポリカーボネート(PC)
抜群の耐衝撃性や耐摩耗性を有し、透明性が高いため光学材料としても利用されています。機械的特性と電気的特性のバランスが良く、自己消火性を示します。
ポリプロピレン(PP)
結晶性の代表的な汎用プラスチックです。汎用プラスチックの中でも比重が軽く、耐薬品性や耐加水分解性、電気的特性に優れ、幅広い分野で使われています。
ポリフェニレンサルファイド(PPS)
ポリプロピレンと同じ結晶性ですが、こちらはスーパーエンジニアリングプラスチックとなります。優れた耐熱性を有し、高温度雰囲気中で長時間使用しても劣化することはほとんどありません。
四フッ化エチレン樹脂(PTFE)
代表的なフッ素樹脂で、ほとんどの化学薬品や溶剤に対して不活性です。優れた電気的特性や非粘着性、潤滑性なども併せ持つため、幅広い分野での使用が期待されます。
ガラス繊維強化ポリアミド(RENY)
ポリアミドMXD6をガラス繊維で強化した結晶性のエンジニアリングプラスチックです。エンジニアリングプラスチックの中でも最も大きい強度や弾性率を有し、耐油性や耐熱性にも優れています。※三菱エンジニアリングプラスチック社の登録商標
パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)
優れた化学的・電気的・機械的特性を示す、熱可塑性フッ素樹脂。ほとんどの薬品に影響されない、高い化学的安定性を持っています。
ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)
エンジニアリングプラスチックの中で最高レベルの耐薬品性を持ち、PEEKを溶解できる汎用化学品は濃硫酸のみとなっています。このほか耐熱性・耐摩耗性・難燃性・耐加水分解性にも優れています。
ポリビニリデンフルオライド(PVDF)
フッ素系樹脂としての優れた性能と、汎用樹脂並みの成形加工性をもつ、バランスのとれたエンジニアリングプラスチック。耐薬品性と耐候性に優れています。
ポリ塩化ビニル(PVC)
耐水性・耐酸性・耐アルカリ性・耐溶剤性に優れており、主に排水管等に使われています。しかしながら耐熱性に劣り、燃焼時には塩素ガスなどの有毒ガスを発生します。