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ねじの緩み

締結と緩み、相反する2つの動き

ねじには相反する2つの動きがあります。

まず1つ目は締結です。モノとモノを締め付けたり、つないだり、動かないように固定したり…。日常でよく見るねじも、この「締結」の機能を利用したものがほとんどです。

しかし、この「締結」は、結びつけたままの一方通行では困ります。締結と真逆の「緩み」があってこそのネジなのです。

ねじと溶接のちがいを思い浮かべていただければ分かりやすいでしょうか。

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溶接は、一度モノとモノをつなげてしまうと、これを離すのは容易なことではありません。その点ねじは固定したり、緩めたり、必要に応じて使い分けることが可能です。

通常は閉めておいて、特定の人だけ開けられるようにしたい。

今は閉めておきたいけど、後からまた開けたい。

締結と緩み、相反する2つの動きができるねじだからこそ、これらのニーズに応えることができるのです。

 

しかし、緩みはねじの弱点でもあります。

点検や修理など、人が意図的にねじを緩める分には良いのですが、人が気づかないところでねじが緩んでしまうと思わぬ事故につながります。

実際、ボルト絡みの事故は、ほとんどがこのねじの緩みによって起きています。

 

緩みの理由

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なぜネジは緩んでしまうのでしょうか。

経年劣化による緩みもありますし、締め付け力が強すぎて、座面が陥没することにより生まれる緩みもあります。また、振動や衝撃も緩みの原因の一つです。

皆さんは、線路の保守点検をご覧になったことがありますか?

線路は電車が通過するたびに振動するため、ボルトが緩んでいないかの点検が定期的に必要になるのです。

 

緩み止めはなぜ必要?

ねじの緩みによる大事故を防ぐため、最も効果的なのは保守点検です。定期的に見回ることで、事前に緩みに気づき、ボルトを閉め直すことができます。

しかし、定期的な保守点検にはたくさんの人手が必要です。さらに全長何千キロにも及ぶ線路や、東京スカイツリーのような高所の保守点検は、管理者にとって大きな負担です。

定期的な保守点検は欠かせないとしても、半年に一回しなければならないのか、年に一回で済むのかでは大きくちがいます。

 

そのためネジ部品を製造する各メーカーでは、緩み止めに関する研究を盛んに行い、画期的な製品をたくさん開発しています。

 

緩み止め対策とその製品」についてはこちらから

 

 

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