化成処理・化成着色
化成処理とは、処理物である金属を溶液中に浸漬・化学反応を起こさせることで、金属塩皮膜を形成する方法のこと。
これにより耐食性や塗料との親和性など、元の素材にはない性質を付与することができます。
この化成処理により得られた皮膜に色が付いている場合は、これを化成着色と呼びます。
クロメート処理
亜鉛めっきを施した後に、クロム酸塩溶液中に浸してクロメート皮膜を形成する方法です。亜鉛メッキにおいては溶液の違いにより、4種類の処理法が行われています。
有色クロメート:耐食性を向上させます
光沢クロメート:表面に光沢を出し、見た目を美しくします
黒色クロメート:耐食性の向上とともに、ツヤのある美しい外観になります
緑色クロメート:クロメートの中で最も耐食性に優れています
その他の化成処理
金属の質感を活かす方法として、ニッケルメッキや銀メッキに化成処理膜を形成するものです。
古美処理
銅・銅合金の化成着色では、古銅色や鉄錆色、青銅色などの淡い色調を付けることができます。
パーカーライジング
鉄など金属材料の表面に化学的に皮膜を形成するものです。耐食性向上のため分厚いリン酸塩亜鉛皮膜を形成する場合と、美観向上のためリン酸塩鉄皮膜を形成する場合があります。
黒染め(四三酸化鉄皮膜)
鉄鋼製品の表面に四三酸化鉄皮膜を形成するもので、光沢のある黒色を出すことができます。ただし、防錆力は劣ります。
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